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高知県の山、そのまた山のてっぺん標高830mで育ちました。
土づくり
次のシーズンのトマトの質を落とさないため、10月下旬にシーズンを終え、土づくりを開始します。
ハウスの天井を開放し、太陽、雨、風を取り入れて、今まで閉じ込めていた土を自然に返します。
雨水は、カリが過剰となった土を回復させてくれます。こうすることで「地力」がつきます。
トマトの残渣と天然有機素材のサトウキビの葉からできた土壌改良剤を浅耕します。
浅耕によって、空気を入れる→雨水が入る→土ごと発酵させます。
【土こうじ】
山の深層処女土に米糠、でんぷんなどを混ぜて、水を打ち、
新しい土を作ります。
とても根気のいる作業を繰り返します。
油粕、魚粉、米糠、砕米、ニガリなどを使って作った
土を土壌に混ぜ込みます。
2月から3月にかけて、雪が降るような寒い日の前を狙って、トラクターで深耕し、「天地返し」をします。
表層土には、病害虫が含まれているため、それらが含まれていない深層土と入れ替えることで、病害虫を退治することができます。
また、低温により、表面に出てきた病害虫が死滅しやすくなります。
「天地返し」の前には、忌避剤として木酢を散布します。
この後、雨に打たせて土を湿らせます。土に団粒構造ができて土壌菌が活発に活動するよう、ゴロ土にします。こうして、根は深くまで伸び、健全で丈夫な作物が育ちます。定植に向けて、ふかふかの「土のベッド」を作ります。
【木酢づくり】
忌避剤として木酢は、農薬を使用しないてっぺんとまとの栽培に欠かせません。地元の農業仲間が手作りした木酢を使わて
もらっています。
この窯の中に、長さ80cmの
原木を隙間なく立て、
蓋をします。
火をおこして、炊き始めて2-2.5時間ほどで、窯の中に火が付きます。
原木に火が付いたら、炊くのを止め
ます。酸素の量を調整するために、
穴を小さくふさぎます。
原木が燃えている間、煙突から、
もくもくと煙が出ます。
4-5日で、煙が出なくなり、
炭ができます。
木酢は、原木が燃えだして、5-6時間で樋を伝って、ちょろちょろ出始めます。
それより以前に出てくる木酢は、不純物が含まれるため、
バケツ1杯ほど捨てます。
20-24時間ほどで、35-40ℓほどの良質の木酢が出来上がります。
定 植
植え付けの前日に、
植穴を掘ります。
一株一株、丁寧に植穴に
埋め込んでいきます。
地元仁淀川町の大勢の仲間に手伝って頂き、植え付けをします。
応援してくださる仲間なしでは、てっぺんとまとは作れません。感謝!感謝!
潅水時間を計測しながら、植え付け時と翌日に、
たっぷりと水やりします。
木酢を含む、発酵微生物群の培養液「魔法の水」を
やります。
その後、1カ月ほど水をやらず、
その名も「スパルタ農業」のスタートです。
山からの湧き水は、
てっぺんとまとの命の水です。
葉から水分が出てきます。葉水といいます。
これは、根が活着し、
正常な生育ができている証です。
育てる
有機素材のマルチを敷き、その上に悪いカビを退治してくれる善玉菌を発生させるため、米糠を撒きます。米糠は、400年の歴史がある佐川町の司牡丹酒造で精米時に出る「赤糠」を使用しています。赤糠→中糠→白糠という順に削られ、1番良質な糠が赤糠です。
植え付けから、20日ほどで一斉に黄色い花が咲きます。
健全な濃い緑の葉に、黄色い花がよく生えます。
開花後、自然受粉のため、マルハナバチをハウスに開放します。2019年から、本格的に天敵を採用し始めました。
タバコカスミカメ(温室コナジラミの天敵)
ミドリヒメ(マメハモグリバエの天敵)
トマトの生育を助けるため、枝豆や落花生を植えます。
これらは、窒素を固定し、改良剤としても作用します。
忌避剤として、バジルやニラを植えます。
開花から、さらに20日ほどで結実します。
生育中は、毎朝、節間を計測し、積算温度とともに記録を取ります。
そして圃場を見て廻ることが日課となります。
夏にむけて、気温が上昇するにつれ、
糖度を上げるのは一苦労です。
発酵微生物群の培養液「魔法の水」を定期的に散布します。散布しながら、1本1本の状態を
確認し、小さな変化を見逃さないように
観察します。水や肥料を極限まで抑え、
スパルタ農業を実践していますが、しっかりと成長具合を見守ります。根を地表深く張らせ、
実に養分が蓄積するようにします。
収 穫
収穫を待つトマトたち。
開花から、50-53日ほどで収穫を迎えますが、収穫のタイミングを見計らうのは、色です。
美味しい印となる「ベースグリーン」が
出ています。
長年の経験から、「目」と「手」が
収穫を迎えたトマトを見分けます。
ベースグリーン:赤の中に濃いグリーン
この色をみて、収穫するタイミングを見計らいます。
収穫は、毎朝早くから地元の仲間に手伝ってもらいます。
シーズン中、圃場の手入れなど、様々な作業もしてくれます。
選 別
収穫後、ハウス内で一次選別をします。
25年の経験を軸に、夫婦二人三脚の作業です。
収穫されたトマトが並ぶ。
糖度、形状、見た目により、5段階に分け、
等級ごとにコンテナに詰めていきます。
分けらたトマトは、山からふもとにある
てっぺんとまと工房へ運ばれます。
工房でも、地元の仲間が手伝ってくれます。
選果機にかけ、1果ずつ重さを計測されます。
重さによって、
分けれたトマト。
計測されたトマトを色ごと、
サイズごとに箱詰めをします。
ひとつひとつ丁寧に梱包し、
荷造りします。
いざ、出荷!
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